更新。久々、です。
まず。
6月から体調を崩し「ふし遊 白虎仙記」が急遽休載になってしまい、楽しみになさっている方には申し訳ございませんでした。
体調悪し、と言っても、兼ねてからのうつ病治療カウンセリングの好転反応です。
「やっと安心できる環境になれて、これまでの人生の疲れが出たので、あと少しですよ」と医師に言われました。
とはいえ怠さ辛さは似たようなもので…
あと少しなのに…と、もがいていました。
でも、出来ることを、とアラタのリマスター10巻をいじったり、それなりに穏やかに過ごしていました。
そんな時に、突然こんな事が起こると思っていませんでした。
辛過ぎて思い出すと震えが来ますが、大事な事実なので、書きます。
一昨日の朝、愛犬のポポちゃんが、慰安で行った軽井沢で、事故に遭い亡くなりました。
まだ、4歳と4ヶ月でした。
白虎用に頑張って出向いたウズベキスタン取材で、友人宅に預けて長く離れたり、
寝込んでることが多く、お散歩時間も短くなっていて、
この連日の暑さでポポちゃんも胃腸を弱らせていたのもあり…
ポポちゃん孝行しよう!と。
涼しくて緑の中、車の少ないところで沢山お散歩させてあげようと、七月末に犬と泊まれるホテルを探して。
2人で旅行は、母の死後に海に近いホテルに止まって、癒されてから2回目。
2泊3日。
私はちょっと体調に不安がありつつ。
お外大好きなポポちゃんは大喜びで、道中もゲージから景色を眺め、それぞれのホテルも犬用サービスが行き届いていて。
同じレストランで席も一緒(犬見知りなので緊張してましたが)大好きなチキンもササミも出してもらい、珍しいおやつも食べ、綺麗な部屋で過ごし、飛び跳ねて嬉しそうに館内くっついて…
台風の影響で少し小雨に降られつつも、緑の中、沢山歩きました。
ほんと、私が引きずられるくらい、ポポちゃんはいつまでも歩いていました。
でも、帰る日、あと少しでチェックアウト時間前に、館内のドッグランに出したことが間違いでした。
壁を隔てた向こうは車の往来の激しい道路で。
うっかりドッグランの扉をきっちりしめていなかったことに気づかず。
向こうの森に行きたそうにしていたポポちゃんがドッグラン内にいないことに気づいた私の血の気が引いて、慌てて扉を開けたら、森を見てるポポちゃんが目の前で。
名前を叫んだと同時に、車道(の向こうの緑の森)に向かって走り出し…
その小道の先に柵はありませんでした。
リードを、首から外していました。
東京のお散歩でも、しっかり握って、あんなに車や人に気をつけていたのに。
ドッグランの中で解放してあげたくて、しかもいつものリードなら引きずった紐を掴むことも出来たのに新調したために
何もかも「なんで」が重なって、いえ、
私のミスで。取り返しのつかない…
はねられ頭を打って、ほぼ、即死でした。
病院に運ばれたものの手遅れで。
あっという間のことでした。
引いた車は、見ていません。
止まってもいないし、気付いたとは思いますが、わかりません。
ホテルにも大変なご迷惑をお掛けし…
でも部屋に戻らせて頂いて…
パニックの中で泣きながら電話して、お世話になっている方の車の迎えが来るまで、部屋で何時間も亡骸にすがりついていました。
泣いて、息が上がって、わけが分からなくて
ついさっきまで笑顔で飛び跳ねてたのに
「どうして」
「ごめんねごめんねごめんね!」
「なんでこんなことに」
「来なきゃよかった」
「どうしようどうしよう」
「起きて起きて」
何度叫んでも撫でても、もう動きませんでした。
泣きじゃくりながら、病院で拭いてもらったものの、少し残ってる血を綺麗に何度も何度も馬鹿みたいに拭きながら、
現実なのか、これはいったいなんなのか
こんなことの為に連れてきたんじゃない
お散歩好きなポポちゃんを喜ばせたくて
お母さん死んだ時も傍にいてくれて
やっとそれも立ち直ってきて
可愛くて愛しくて、毎日疲れてても撫でさすって頬ずりして抱きしめて
あと10年、いや気をつければ16歳まで頑張れるって
「長生きしてね」
「傍にいてね」
「ウチに来てくれてありがとうね」
「いい子」
「大好き」…と口癖のように言っていた
突然こんなことが起こるなんて嘘みたいで
お前が悪い、と言われても仕方ないです
本当に、本当に、ああしておけば、ああしなければ、と今も繰り返し…
色んな方が、自分を責めないよう言ってくださり、壊れないように、考えないようにしていますが…
すみません。それでここから。
すごく、妙な。不思議な。話をします。
事故直後のそんな酷いショックの直後に、病院搬送の合間に何故か急に浮かんだのが
(親主さんに連絡しなきゃ!!!)
14年のブログに、ポポちゃんが貰われてきた経緯を載せていますが。
ポポちゃんは、仮死状態で生まれ、親主(ポポちゃんの両親のオーナーさん)が、必死に介抱したものの「もうダメだ」と思っていたのに…
生き返った子、でした。
だから「私のところに来てくれてありがとう」としょっちゅう言っていた。
前夜も(ポポちゃんは本当は死んでたのに、戻って来てくれて、なんの縁だろう、不思議だな)と撫でながら考えていました。
オーナーさんは、沢山のポメラニアンの子を、本当に大事にする人のところにだけお譲りしている方です。
うつ病と仕事と、母の病気の悪化、介護、死別、ときつい数年と重なって、気にしながらもご連絡をせずにここまで来ました。
その方に連絡を、連絡を、となぜかショックの一方で繰り返し頭に浮かんで仕方ない。
ホテルに戻ってから、暫くパニックになっていて…気付いたら、仲介して頂いた整体の先生に電話をしていました。
一方では(連絡してどうする!)と思いながらも、「早く連絡を」と急かされるような気持ちで。
その時「ポポちゃんがまた生き返ってくるから!!」と叫んでいました。
突然、泣きながらそんなことを口走ってる私に、
先生は引くこともなく
「大丈夫!そういうことも全部わかって下さる方ですから!」
とすぐに取り次いで下さり、折り返しのお電話で、初めて。
親主のT様と、直接お話をしました。
目の前の眠ってるようなポポちゃんを撫でながら、説明するのにほぼ泣き喚いていたと思いますが…先方のお話はしっかり聞いていました。
ニュアンスは違うかもしれませんが…
「ごめんね、と言ってはいけない、言いたい気持ちはわかりますが『ありがとう』と言ってください、でないと、いけなくなるから」
「事故だけど、寿命です」
「ポポちゃんには、あなたの愛情は通じてます」
うつ病のきつい時に来てくれた、と私が言ったとき
「犬は、ペットは、
代わりに持っていってくれるんです
うつ病、きっと治りますよ!!」
ショックでした。
でも、不思議な感動が来てまた涙が溢れました。
ポポちゃんは、私をずっと見てました。
私が苦しんでるのも、泣いてるのも。
描けない、ともがいてるのも。
そして、私が何かを言う前に
「ポポちゃんは戻ります、また生まれて来ます!
数ヶ月寂しいけど、待ってて下さい
また生まれたら、真っ先にご連絡します!」
「あなたがこれでダメになったら、ポポちゃんが悲しむから変な気は起こさないこと」
途中で、何度か
「ポポちゃんに言わされてる気がする」
「こうやって話してるのもポポちゃんがそうしてる気がする」
「あなたは元気になって、これから凄い作品をもっと描けるんですから!
渡瀬悠宇さんは、ポポちゃんの自慢なんです」
泣きました。ともかく泣きました。
何度も何度も、先生は凄い人だから、ポポちゃんは鼻高々だったんだから、と。
普通に聞いたら、ただの慰め、かもしれない
何言ってんだか、かもしれないですが。
でも、私も(ポポちゃんだ!)と。
ポポちゃんが電話させた。
ポポちゃんの言葉だ。
しょっちゅう、ポポちゃんに
「お話したいなー、ポポちゃん喋って。ポポちゃんとお話できたらな」と言っていたから?
その言葉を聞いてるうちに、どんどん上がっていた呼吸も落ち着いてきました。
何度も「ポポちゃんはまた戻ります!
その身体は終わったけど。
またきょうだいの身体に乗っかって、だから今はわが子を海外留学に送ったと思って。
待ってて下さい!信じてください!」
電話を切ってから、またポポちゃんに頬ずりして話しかけました。
泣くな、と言われても無理で。
でも、
辛くて悲しいのに
「ポポちゃんはまた赤ちゃんになって戻ってくるんだ」と妙な確信もあり。
「キレイキレイしよね」と呟きながら、部屋にあったコロコロで、タオルについてる砂利をキレイに取りながら泣き続けました。
…その後、迎えが来て車にて数時間後に帰宅。
その間、ほぼ瞬きせずで放心してましたが、
ポポちゃんの亡骸を抱えて「おうち帰ったよ」
とお布団やシート、おもちゃ、残ったままのゴハンが目に入ったとき、辛い、より
(残しておこう)
(また戻ってくるから
一旦片付けるけど、ご飯も冷蔵庫に入れとこう)
と迷いなく思いました。
夏なので、早くしないといけないということで、移動火葬の会社にお願いしました。
友人も駆けつけてくれて、私の代わりに、皆が助けてくれました。
ポポちゃんが懐いていた友人の
「ポポちゃんは、早かったんじゃなくて、本当は死んでいたのに、4年寿命を延ばして、傍にいてくれたと思う」という言葉にも泣いて。
もう大丈夫だね、って。
医師には、先日「大分良くなってますよ、あと少し!」と言われた事がよぎって。
わかりません。
分かりませんが、何かの意味があることだけは、なぜかはっきりわかります。
その夜は、倒れ込むように少し眠りましたが、朝早くからポポちゃんに抱きついて…何度も大声で泣きました。
昨日の会話を信じる。
戻ってくるのも信じる。
でも、やっぱり嫌だ嫌だ嫌だ帰ってきて、と泣き喚いて。
でも、ふと涙を止めるような不思議な感覚が来る。
泣かないで、というような。
タオルを綺麗なものに取り替え、保冷剤を取り替え…ブラシでといてあげて、お水に大好きなおやつ、興奮したときにブンブン振り回してたおもちゃを置いて。
喪服に着替えて。
そして、手を合わせて祈っていたら、不思議とポポちゃんの言葉のようなものが聴こえてきました。
もう「はあ?」と言われてもいい。
妄想想像、全てショックによる誤作動と、と取られてもいい。
変に思われてもいい。
言葉が浮かんできた。いくつも。
脳内にイメージも浮かんでくる。
ポポちゃんは、ニコニコしてました。
笑顔で、クルクル回って。
「嬉しかった」(行けて)
「楽しかった」
「びっくりした」
「大好き」
「大丈夫大丈夫」
友人やスタッフさんの名前も浮かんで
「○○ちゃん、いつも抱っこしてくれて嬉しかった」…など
「○○ちゃんが心配…○○ちゃん○○ちゃん」と友人の娘さんの名前が浮かぶ。
「大丈夫、みんなの悪いところを持ってく」
それで、私が何度も泣きそうになると、やんわりと涙が止められる。
不思議な時間でした。
何より、急に
「○○ちゃん(友人の名前)もう来るよ」
と浮かんで、慌ててスマホを確認したら、
15時58分。
昨夜スタッフさんでお別れに来れる人、とLINEやり取りをしてるのをふと見たら、確か16時に。とあった。
部屋の時計はズレていて、見てませんでした。
そして、ポポちゃんは時計を見る子でした。
夜、仕事が20時上がりなのですが、寝ていてもピッタリ数分前に起きてくる。
それで我々が「あ、時間か」と気づく。
みんな「ポポちゃん時間わかってるね!」と褒めてた。
だから「本当にポポちゃんと繋がってたんだ」と素直に思えました。
その後、綺麗なお花で囲んで、ポポちゃんと…
一時の、お別れをしました。
こんなブログを書くのも、
落ち着いてから、と思ったけれど、
このことを、早く留めておかないと、とも思い。
皆にも、この一連の話をしました。
信じてくれなくてもいいから。
でもスタッフさんたちも「帰ってきますね!また会える!」と泣きながら言ってくれました。
亡骸を見るのが怖かった、と言いつつ来てくれた1人が、泣きながら亡骸を見つめていて…
「ポポちゃん…笑ってる気がする」
そして、なぜあんなに、塀の向こうの森林に行こうとしたのか、高い塀を見上げて私の方を何度も振り向いて「あっちに行こう、行こう」と促し、そして走って行ってしまったのか…
話すと、こう言いました。
「先生は緑が好きで木が落ち着くと仰ってたから(医師からも、とてもいい、と勧められていた)
ポポちゃん、きっと先生の為に、元気にしたくて連れていこうとしたんじゃないでしょうか。
率先して動く子だったから、リードしようとしたんじゃないかと…」
また泣きました。
お散歩好きで行きたがったのかと思ってたのに
私より、ポポちゃんの方が、私を見ていた。
ずっと知ってくれてた。
理解してくれてた。
だから、ずっと傍にいて欲しかった。
もっとお別れは先の事だと思っていたのに。
でも、「あなたの病気を持っていったんです」という親主さんの言葉にも戻ってしまう。
ペットが身代わりになって受ける、と友人も昔、愛犬の事故で聞いたそうです。
ポポちゃんは、私と同じ場所…股関節、胃腸…が悪くて。
私が体調を崩したら、シンクロして同じく崩す。
先輩犬の遊ちゃんの死も不思議だったけれど。
そして、「自分を責めることは、ポポちゃんが望んでない」と言う皆の言葉。
私自身、自分を責めようとすると止められる感じがして。
それに、
事故を現実に見たのに。
記憶では、一方で、向こうの森林に無事に渡ったポポちゃんが、ニコニコしてるイメージが強く。
事故の姿を思い出そうとすると、ダメ!と言わんばかりに、森のほうのポポちゃんが浮かぶ。
ポポちゃん自身は、渡ったのかもしれません、本当に。
自分に都合よく解釈してる、とか
直後でショックで気が動転してるんだ、とか…
…そうかもしれません。
必死なのかもしれません。
夢なら覚めて欲しい。
どれだけ叫んでも足りないくらいの。
こうして保ってられてるのが、逆に不思議です。
今も色んな方からの言葉を通して、ポポちゃんが「大丈夫、元気だして!」と伝えてる気がしてならないです。
親主さんは、今日もお電話下さいました。
ポポちゃんのきょうだい犬のオーナー様たちに話したところ、私の作品を知っていて、お悔やみをLINEで送って来てくれてるから知らせたい、と言われて驚きました。
「ポポちゃんがいろんな形でこうして先生を元気づけてるんだと思います」
「ポポちゃんは、薬だったんです」
本来なら地獄の筈の今を、ポポちゃん自身が懸命に希望に変えようとしてくれてるようで。
「今年12月…2月になるかもしれません。
今度は(仮死状態には)ならずに生まれてきますよ。元気な女の子が生まれてきますよ」
そう信じて、祈ってます。
すぐに私を促して、電話をかけさせたポポちゃんです。
なぜ突然浮かんだのか、いくら考えても、それしか考えられなくて。
蘇生した、奇跡の犬です。
これまで、大事な存在と今生の別れをしたとき、いつも不可思議なことがあったから、信じられるのかもしれません。
長くなってしまいましたが、
親主さんが「この事、ブログにかいていいと思います…なんかポポちゃんがそう言ってるのかな」と仰っていたので…
ただ、起こったことをそのまま書きました。
美談にする気もありません。
ふと落ち着く時もあれば、身体が震えたり放心したりで、支離滅裂かもしれませんが、御容赦ください。
また改めてポポちゃんの写真も動画も沢山上げたい、です。
Twitterにはよくあげてましたが…
本当に大切な子だったから、覚えていて欲しいです。
そしてポポちゃんの…最期の姿を。
眠ってるような姿を、下に貼ります。
逆さになってますが…動画も載せます。
ふわふわの、優しい毛並みで、残しておきたくて。
下げますので、大丈夫な方だけ…
ポポちゃんを、見てあげてください。